修羅雪姫
『修羅雪姫』(しゅらゆきひめ)は小池一夫原作、上村一夫作画による漫画(週刊プレイボーイにて連載)、及びそれを原作とした映画。明治時代の日本を舞台にした異色の時代劇。梶芽衣子主演版の映画を観たクエンティン・タランティーノが大きな影響を受け、2003年に監督した『キル・ビル Vol.1』の中で、この作品へのオマージュを捧げている。
あらすじ [編集]
明治時代の日本。家族を殺され、悲惨な目にあった鹿島小夜は復讐相手の一人をどうにかしとめるが、獄中に入る。小夜は獄中で身篭り、産まれた女の子に雪と名づけ死ぬ。雪は剣豪でもあった道海和尚の元で厳しい修行を身に着け、自分を産んでくれた母に代わって復讐の旅を続ける。
映画(梶芽衣子主演版) [編集]
東京映画製作・東宝配給により、1973年に公開された。原作では北浜おこのに対する仕打ちは破産に追い込むだけだったが、映画では既に首を吊って息絶えているおこのを、雪が一太刀で真っ二つに切断するという仕打ちが壮絶であった。翌1974年には続編「修羅雪姫 怨み恋歌」が製作された。
『修羅雪姫』 [編集]
- 1973年12月1日公開
出演者 [編集]
- 鹿島雪:梶芽衣子
- 足尾龍嶺:黒沢年男
- 鹿島剛:大門正明
- 鹿島小夜:赤座美代子
- 鹿島司郎:内田慎一
- 三日月お寅:楠田薫
- タジレのお菊:根岸明美
- 塚本儀四郎:岡田英次
- 正景徳市:地井武男
- 北浜おこの:中原早苗
- 竹村伴蔵:仲谷昇
- 竹村小笛:中田喜子
- 松右衛門:高木均
- 勝目大八:長谷川弘
- 代貸:松崎真
- 子分:阿藤海、大倉賢二
- 柴山源三:小松方正
- 道海和尚:西村晃
スタッフ [編集]
『修羅雪姫 怨み恋歌』 [編集]
- 1974年6月15日公開
出演者 [編集]
- 鹿島雪:梶芽衣子
- 徳永周介:原田芳雄
- 徳永乱水:伊丹十三
- 徳永あや:吉行和子
- 菊井精四郎:岸田森
- 蜍:南原宏治
- 吉沢:石矢博
- 柴由悠太郎:広瀬昌助
- 関口英三:溝口舜亮
- 岡田太吉:浜田晃
- 丸山警部:山本麟一
- 寺内謙道:安部徹
スタッフ [編集]
映画(釈由美子主演版) [編集]
前作とは大幅に設定が変更されており、舞台も明治時代初期の日本から「鎖国政策が続くその国」になっており、ここでは主人公の雪は家族を惨殺した政府に復讐するために育てられた者ではなく、反政府組織を鎮圧するために育てられた暗殺集団の一員になっており、原作から名前を借りただけの、ほとんど別の作品である。しかし、結果的にその暗殺集団の首領が雪の母親を殺した張本人であり、それを知った雪は母親の復讐のために政府に反旗を翻すという前作にも共通する「反抗」「復讐」という要素が取り入れられている。続編を思わせるようなラストだったが、結局、続編が製作されることはなかった。
キャスト [編集]
- 雪:釈由美子
- 反政府組織の活動家の青年 隆:伊藤英明
- 反政府組織のリーダー 城所:佐野史郎
- 隆の妹 彩:真木よう子
- 建御雷家の刺客 双磨:長曽我部蓉子
- 建御雷家の刺客 檮:六平直政
- 建御雷家の刺客 蓮去:松重豊
- 逃亡者 安嘉:園岡新太郎
- 建御雷家の刺客 剪:塚本高史
- 雪の母 亞空:雅子
- 松尾:城戸裕次
- ターゲットの男:渕野俊太
- 運転手:博通哲平
- 老人 空暇:沼田曜一
- 建御雷家の首領 白雷:嶋田久作
スタッフ [編集]
- 監督:佐藤信介
- 脚本:佐藤信介、国井桂
- アクション監督:ドニー・イェン
- スタントコーディネーター:谷垣健治、下村勇二
- 特技監督:樋口真嗣
- 音楽:川井憲次
- アソシエイトプロデューサー:梶研吾
- プロデューサー:一瀬隆重
- 製作者:豊忠雄、熊澤芳紀、松下晴彦、石川富康、阪尾好将
- 製作プロダクション:オズ
- 製作:日活、パイオニアLDC、東京テアトル、オズ、ソニーPCL